【白血病 闘病記】

2022.8〜 急性骨髄性白血病を発症。別ブログで【闘病記】を書いていたものを、こちらにも残しておきます

【再掲】 笑ってお迎えに行けるように

雨や雪や凍結の寒い日は

中2娘っ子の送迎をたまにします

冬らしいお天気が続き

このところ毎日

 

 

中学生にもなって

親が送り迎えするなんて

小さい頃は想像してなかったっけ

 

自転車30分の通学

雪道でも通ってる子はいるのに

過保護かもしれない

 

 

 

学校玄関が開く朝7時半に

娘を置いて

仕事へ向かう

 

 

帰りは

部活がある日とない日で

連絡もらって迎えに行く

 

 

 

めんどうといえばそうなのだけど

思春期娘っ子との

車中での貴重な時間

 

 

 

 

 

親が何か言えば論破し返す

急にイライラしだす

そうかと言えば

甘えんぼになったり…

 

思春期の

心の波がどんぶらこ

 

 

 

お迎え時に駐車場まで来る時

今日の娘っ子はどんな顔かと

こっそり車中から

見ている

 

 

 

小さい頃の

おかえり

今のおかえり

って

ちょっとだけ違う

 

 

 

それが何だか

おもしろくて

何だか

かなしい

 

 

 

 

 

 

 

毎年再掲 2018年1月 
 
 

 

 

 
 
***
 
 
 
学童保育の仕事をしていた10数年前。
 
 
30代後半、私には子どもがいなくて、不妊治療しながら働いていた。
 
 
毎日お迎えにみえる親御さんは
 
自分と同じくらいか年下の人もいた。
 
 
 
 
学童保育の先生は、
 
学校の先生より親御さんと会話をすることが多い。
 
しかも、学校の先生みたいに気を使われないから、
 
「素」に近い状態で話してくれる。
 
 
 
 
子どもの愚痴やパートナーの愚痴もよく聞いたっけ。
 
 
 
 
 
 
 
あの頃ね、私は不思議だった。
 
 
 
 
お迎えに来るお母さんの6割は
 
 
 「ムッ」としてるか「無表情」
 
 
 
それだけならまだしも、
 
子どもに会ったとたんに怒り出す人も。
 
 
 
「あー、もう!早く支度してよ!」
 
 
「置いてくよ!ボケ!」
 
 
 
毎日怒り口調でお迎えにくる名物お母さんもいたっけ。
 
 
 
 
 
校長あがりの館長いわく
 
「あれが子どもにとってはいつものお母さんだからいいのよ」と。
 
 
 
 
 
そうなのかなぁ・・・
 
 
 
 
 
(おかあさん、さっきまであなたの子どもは
 
お迎えが恋しくて窓の外を見ていたんですよ。
 
なのになんで会ってすぐ怒ることから始めるの?!)
 
 
 
 
 
子どもがいない私は、
 
そういうおかあさんを見るにつけ、
 
 
「私が親になったら絶対あんなふうにならないぞ!」って思ってた。
 
 
 
 
 
 
 
 
それから何回もの悲しい流産を経て、
 
やっと授かった我が子。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
娘が年少入園と共に働きだした。
 
 
 
1年後には責任ある仕事を任されて充実した日々だったけど、
 
夕方の頭の中は中途半端にやり残した仕事のことでいっぱいいっぱい。
 
 
 
 
 
娘が小学生になり、
 
私の仕事時間も長くなり、お迎えは5時45分。
 
6時過ぎに帰宅したら、
 
 
 
宿題みて、
 
 
 
洗濯機まわして、
 
 
 
夕食作って食べさせて、
 
 
 
お風呂入って、
 
 
 
8時半には寝かせたい。
 
 
 
 
 
 
もっと遅くまで働くママもいるのに、
 
私はなんで毎日時間に追われるの?と
 
自分を責めキリキリした毎日。
 
 
 
 
バランスの良い食事を作ってあげたいのは山々だけど、
 
疲れちゃって、夕飯は一品作るだけで精一杯な日も。
 
 
 
 
気がつくと子供より自分が先に寝てしまい、
 
夜中1時ぐらいに「あちゃー!」と起きる。
 
 
 
小学生になってからは絵本の読み聞かせも減ってしまった。
 
 
 
 
 
 
 
あぁ、私。
 
 
あの頃のおかあさんたちに謝りたい。
 
 
 
 
 
「仕事終わって迎えをし、それでおしまいでないものね。
 
その後のバッタバタの夜の家事育児が待ってると思うと、
 
夕方に笑ってなんかいられないですよね…」
 
 
 
 
 
子どもがいなかった頃の自分は、
 
 
お母さんたちのその後の家庭での生活を想像できなかった。
 
 
 
 
 
「お母さんたち、ごめんなさい。
 
 私、想像力に欠けてました。
 
    毎日お疲れ様です!」
 
 
 
 
 
でもね、
 
それでもね、
 
当時は
 
親の気持ちはわからなくても、
 
子どもの気持ちは
 
自分も子どもだったからわかる。
 
 
 
 
 
 
子どもが一番望んでいることは、
 
 
 
早くお迎えに来てもらうことじゃない。
 
 
 
 何品ものバランス良い夕食を準備してもらうことでもない。
 
 
 
 毎晩絵本を読んでもらうことでもない。
 
 
 
 
 
 
 
それは、やっぱりお母さんが
 
 
 
笑っていてくれること。
 
 
 
 
 
 
お迎えに行って子どもに会うその瞬間だけでもいい。
 
 
 
 
 
 
 
おかあさん、笑って。
 
 
 
 
 
子どもはねすごく見てるよ、おかあさんの表情を。
 
 
 
そして敏感に察してる
 
 
 
(今日のおかあさんは不機嫌かどうか?とかね)
 
 
 
 
 
 
お迎えの時に大げさにハグとかしなくていい。
 
 
 
大きな声でわざとらしく
 
「ありがとう」なんて言わなくたっていい。
 
 
 
 
 
 
子どもの顔を見てニッコリする。
 
 
 
 
それだけで子どもは安心するんだもん。
 
 
 
だって、
 
 
 
ずっとお迎えを待ってたんだもん。
 
 
 
「おかあさん、はやく来ないかな」って。
 
 
 
ほんとだよ、待ってるの。
 
 
 
 
 
一人二人とお友達が「お迎え来たよ」と呼ばれてって
 
 
 
残りは何人かな?って・・・
 
 
 
遊んでても、窓から見える車のライトを探してる。
 
 
 
 
 
「え~今遊んでたのに!お迎え早いよ、もっと遅くていい」
 
とか言い出す子もいるけれど、
 
それを鵜呑みにしないで。
 
今日はたまたま遊び途中だったんだと思うの。
 
 
 
 
 
 
親になった今は思う。
 
 
 
 
お迎えの時ね、
 
 
 
作り笑いになる日もあるけれど、
 
 
 
それでもむっとした顔よりましだ。
 
 
 
 
 
 
じゃあどうやって笑ってお迎えに行けばいいのか?
 
 
 
私はここにいきついた。
 
 
 
 
 
おかあさんが笑っていられるにはこの心持ち
 
 
 
 
 
「子育ては正しさより楽しさ」
 
  
 
 
 
あれもこれもやらないきゃな夕方だけど、
 
 
 
こはちょっと一息ついて
 
 
 
 
「(自分が)楽しい気持ちになる」
 
 
 
 
にフォーカスしてみる。
 
 
 
 
 
 
 
 
入り口で待つ時
 
 
 
準備が遅くてなかなか出てこなくたって、
 
 
 
たかが数分。
 
 
 
そんなことでイライラするのなんかもったいない。
 
 
 
 
 
 
 
うちの子、
 
 
今日はどんだけのろのろしてるのかって、
 
 
 
最高新記録だよって、
 
 
 
笑っちゃえばいい。