【白血病 闘病記】

2022.8〜 急性骨髄性白血病を発症。別ブログで【闘病記】を書いていたものを、こちらにも残しておきます

【闘病記】娘へ話した夜

白血病が判明してから

 入院までの数日間のこと

 

 

前回からの続きになります。

 

 

 

***

 

 

上司らに報告しその場を出たのが18時過ぎ。

50分ほどの帰宅路、まともな神経でいるわけでなく、ちゃんと運転できたのかどうかも怪しい…

ほぼほぼ記憶がない。

 

 

うっすら覚えているのが、途中、夫に電話をし、中学1年生の娘になんて話すか、夫婦でズレないよう話を合わせたこと。

今日のところは、驚かせ過ぎないように「白血病という病気で1ヶ月検査入院」にしとこうか、と。

 

 

 

 

夕方、娘には「遅くなるからカップラーメンを食べといてね〜」と電話。

「やったぁ!」

我が家はカップラーメンは滅多に食べないスペシャル食で、娘は大喜びなのです。

 

 

帰宅したら、大好きなカップ焼きそばを食べたようで、上機嫌の娘がTVを観ていました。

 

 

夫も帰宅し、とりあえず何か食べようとカップ麺をすする… 私は発泡酒も一本、いつも通りに。

白血病告知の夕食がカップ麺だなんて、なんだか我が家らしいというか

 

 

 

 

TVの区切りがついた娘に

「大事な話があるから座って」と呼びました。

 

 

娘へ話した内容は、

「お母さんは白血病という病気になったから、いろいろ検査や治療をして、1ヶ月くらい入院して9月くらいには退院かなぁ、その先はまだわからないんだけどね。」

 

と、曖昧に、ぼやかして、長く入院することは伏せました。

 

 

「2日の午後に入院するから、神戸旅行はキャンセルなの」

 

 

娘はまだよくわからないのか、涙も流さず、話を聞いていました。

「1ヶ月なんだ、あ〜あ、旅行もないし、夏休みなのにお母さんいないなんて…」

 

 

「もう中学生だから自分のことは自分でできるしね。大丈夫、ほぼ夏休み中だしね、あっという間だよ」

 

 

 

あっという間。

 

 

1ヶ月なんてあっという間。

 

 

過ぎてしまえば7ヶ月の闘病期間だって…

 

 

あっという間

いやいや、そんなわけはない。

 

 

娘へは「単身赴任みたいなもんだよ、女性が単身赴任パターンねー、ハハハ」と、努めて深刻にならないよう話しました。

 

 

 

娘が中学生になったのを境に、母子一緒に寝なくなったのですが、「今日はお母さんと一緒の部屋で寝る?」と問うと、

 

 

「別にいい、一人で寝る」

 

 

最近始まってきたいつもの塩対応

 

 

 

 

夫と土日の予定を話す間、病気の内容が書かれた紙を娘も読んでいました。

 

 

 

「明日明後日は入院の準備で忙しいよー。買い物ね、パジャマやタオルや、いろいろあるなぁ。荷物まとめたり、午後は仕事場を片付けてくるわ。やることいっぱいだぁ〜!」

 

 

だから、みんな、寝よ寝よ、はよ寝よ。

 

 

10時前には私と夫も「今日は早く休もうか」とそれぞれの寝室へ行きました。

 

 

 

 

***

 

 

結局、

この日ついた嘘は、翌日夜には本当のことを話すことになって。やはり嘘を突き通すのは私が耐え難くなったのと、入院直前の主治医との面談に娘も同席することにしたため、本当のことを話そうとなりました。

 

 

翌日の夜に話したことで、かえってダメージが大きくなったのか、現実がわかってきたのか、娘は号泣!

 

いったん2階の自室で寝ようとした娘、でも数分後に布団を持って、私が寝る和室へ降りてきて、

 

 

「今日からお母さんと一緒に寝るー」

 

 

ぴったりくっつけた布団に入り、私の方へ擦り寄ってきて、

 

 

シクシクシク

 

 

そのうち

2人して

 

 

わーんわーん

 

 

幼な子のように泣きました。

娘を抱きしめながら。

 

 

わーんわーん

 

 

 

「お母さん、死なないんだよね?」

 

「大丈夫、治る病気だよ」

 

「ほんとに?」

 

「ほんとだよ」

 

 

 

 

 

 

「お母さん、お母さん、あのね」

 

 

布団の中で泣き止むことない娘。

 

 

「お母さん、あのね、どうしよう…

夏休みの課題がいっぱいあって、どうしたらいいかわかんないの!」

わーんわーん泣きじゃくり。

 

 

 

えっ?

 

課題?

 

それでこんなに泣いてるの?

 

 

 

聞いたら、娘は私の入院で悲しいのだけど、なにより、夏休み中の大量の課題をどうしていいかわからず、夏休み入ってからずっと不安で、でも弱音をはけなくて、悩んでいたらしい。

それで大泣きしていたのか

 

 

 

あー、だけど、今、私に吐き出せて良かった。

 

 

 

「わかった。明日午前中に夏休みの課題ね、一緒に計画立てようね。大丈夫、大丈夫、まだ明日1日あるから!」

 

 

 

娘、安心したのか、なんなのか、泣きながら眠りにつきました。

 

 

 

娘が幼少期に作った

「日赤から帰るお母さんとわたし」

食物アレルギー治療のため、何度も通った日赤。

まさか、私の病気で一緒に行くことになるなんて…

 

 

 

 

 

 

中学一年…

まだまだ子どもなんだよね。

ついこないだまでランドセルしょってたんだもんなぁ。

県立中高一貫校に合格して、やれやれ、私の役目は終わったと一安心していたけれど、まだまだ支えてあげることがある。

 

 

中学入ったからって、すぐに手なんて離せない。

 

 

よしっ!

 

 

明日は娘の不安を取り除くことを1番に時間を使おう!

 

 

 

翌日、スーパー家庭教師並みの教育ママになって、娘のいう大量の課題とやらを聞き出したら…

 

 

何コレ?

こりゃ本当に泣きたくなるわ!

病むわ!

 

 

 

 

続きます。

 

 

 

 

長いブログを読んでくださりありがとうございます。

もうちょっとだけ当時のことを振り返って、ここに残しておきたいと思います。